令和7年1月24日、令和6年度第3回目の「突撃!となりの昼ごはん」取材として、社会福祉法人ロザリオの聖母会様にお邪魔して参りました!
千葉県旭市、目と鼻の先に九十九里浜が臨める立地にロザリオの聖母会様の事業所はあります。精神科病院の海上寮療養所を事業起点とし、その周りに拡がる多くの障害者支援施設は、さながら一つの町のようにも感じられます。今回は、障害者支援施設の聖家族園様に伺い、館内見学と昼食を頂きながらお話を伺いました。
石毛理事長:当法人は1928年、カトリック神父であり医師の戸塚文卿先生が結核の療養所として開設されたのが始まりです。結核は当時治療法のない病でしたので、開設当初は東京の荏原でしたが、空気の良い場所で栄養を取り療養を行っていくという形から、2年後に現在の地である千葉県矢指村野中(現:旭市)に移転いたしました。当初は5名程の患者で始まった療養所「ナザレントハウス」も移転後は「海上寮(うなかみりょう)」と改称し、31名の患者を受けられるように増築しました。しかし終戦が間近だった1945年に運営が出来なくなり、日本医療団に売却をする形となります。戦後、海上寮を復帰させようと稲用経雄神父が奔走し、日本医療団より買い戻せることとなります。修道女会も作ろうとしまたしたが東京のカトリック教会からは認められず、在俗のまま初代理事長である小原ケイ氏ほか数名により「海上寮療養所(かいじょうりょうりょうようじょ)」と名称変更して再出発するに至りました。
古山園長:この聖家族園は平成6年に事業を開始し、今年で30周年を迎えました。30年前に障害者施設の建設が流行したことがあり、当園もその頃に建ちました。(※平成5年に心身障害者対策基本法が障害者基本法に改正された。)利用者は、50名の定員に対し男性30名・女性20名ほどです。平均障害者区分は5.5で、平均年齢は50歳程度となります。長期に係わる利用者の高齢化が進み、近年は高齢者介護分野に近づいてきていると感じています。そのため、食事形態も軟食やソフト食など高齢者に近くなっていく傾向があります。そのため2年前に給食棟を建てました。要望に応えられる厨房がどうしても欲しかったのです。給食棟は先々代理事長からの願いでもありましたし、コロナ禍により防災の観点から直営の給食事業所が必要だということになりました。
科長支援員の渡邊様のご案内のもと、館内の特徴や利用者様の状況などを教えていただきました。聖家族園は「生活棟」と「管理棟」に分かれており、生活棟内も男性と女性でスペースが分かれています。食事についても男女分かれて召し上がるようにしています。管理棟の正面には新しくできた給食棟があり、外周廊下(通称:美味いもん通り)を通って生活棟に運ばれてきます。食事は感染予防と個々人の特性を考慮し、自閉症の方などは長時間の待機が難しいため早めに提供し、その後食事の介助が必要な方へのご案内をしています。利用者の皆さんも年齢を重ね高齢化が進み、誤嚥や嚥下力の低下などが出てきています。そのため、食事委員会で食事の形態の検討やBMIの計算をして体調に配慮することに努めたり、食事量を減らすことなく日中活動を増やすことでバランスを取れるよう心がけています。
当日の献立は、天津飯・チャーハン・ピリ辛スープ・中華風豚汁・餃子をいただきました。
本日は選択食の日になっており、利用者の皆さんも主食と汁物をその場で選べるようになっていました。味も本格的でメニューのボリュームがしっかりあるのも障害者施設の特徴なんですね。
管理栄養士の櫻井様:給食棟が出来るまでは、隣接の聖マリア園の厨房で調理したものを運んでいました。現在は献立も含め聖家族園独自で作っています。物価高や天候不良の影響で、特にお米などの価格が上がり苦労していますが、経費は気にしないで美味しいものを提供してほしいとの園長要請で取り組んでいます。1週間単位で総カロリーコントロールするようにしており、コロナ禍前は鍋パーティーなどの食事イベントも行っていました。夏祭りなどの行事食は職員からの提案メニューではなく、利用者が希望したメニューを調理し提供するなどしています。一年を通して選択食で提供できることが目標です。スコッチエッグなど手間を惜しまず全て手作りの新しいメニューに今後も挑戦していきたいです。
古山園長:食材は良いものを使って作ってもらうように伝えています。給食棟を造るにあたり2つお願いしたことがあります。一つ目は選択食を取り入れること、二つ目は手作りで作ること、の2つです。私が病院で看護師をしていたころ、亡くなる前の患者さんは「何が食べたい・飲みたい」という要望が一番ありました。それを叶えるための設備としての給食棟でもあり、「食」にこだわって幸せを追求していきたいと考えています。パンにつけるジャムの味など小さなことでも、利用者が選べたり迷えたりすることが必要であり、良いことだと考えています。古山園長の「食にこだわって幸せを追求している」という考えのとおり、食事という利用者の皆様の楽しみを、職員の方々が熱心に取り組んでいる姿勢が随所に感じられる取材となりました。今回、取材にあたり丁寧にご対応いただきました石毛理事長を始め職員の皆様方に、この場をお借りして改めて厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。
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