平成21年6月19日(金)千葉県社会福祉法人経営者協議会の総会に引き続き、第1回経営者セミナーが約150名の参加者のもと、職員の確保、労働環境の改善などをテーマに開催されました。
セミナーでは、3名の実践報告の後、日本社会事業大学大学院福祉マネジメント研究科教授で財団法人日本老人福祉財団理事長他多くの要職を勤められています田島誠一氏にコメンテイターとしてご助言いただきました。
各概要は次の通りです。
・親家庭、地域社会からの信頼を得る。
・職員にとって安心して働ける環境をつくる。
保育理念の共通理解はもとより、就業規則や給与規定を就業時に明示し渡し、経営状況も外部のみならず内部にもすべてオープンにし、職員に良く、親に良くそして管理者によくなる経営に努力すべきであり、その舵取りは理事長の責務であるとのお話を、ご自身の保育所経営の実践をもとに、いただきました。
・職員にコストパフォーマンスの認識を持たせること。
・職員のモチベーションを維持すること。
・職員のプライドを保ち続けること。
・職員が将来にわたって安定して働き続けられるか。
これらの視点で知的障害者施設の経営を実践されているお話をしていただきました。
そして、最後は「職員が楽しくなければ利用者は楽しくない、そしてその中心にいる理事長が楽しくなければならない」と、公立施設での経験を反面教師にして実践しているという施設運営のお話をいただきました。
職員の質がサービスの質に直結するため、まずは職員の定着のための施策が重要であるとの認識を踏まえ、法人内におけるさまざまな実践をスライドを使って紹介いただきました。
そして、職場の活性化のためにはトップだけではなく、各部署リーダーの力量も重要であること、労働環境を改善していくこと、ルール化をしていくことなどの実践を通じて「ここで働きたい」と職員が感じるような仕事場作りが必要とのお話をいただきました。
3人の実践報告の後、「厳しい事業環境だからこそ労働環境を改善し定着促進を」というテーマで田島誠一氏(前記)にご助言をいただきました。
田島氏はその中で「働く人を大切にすること」が基本であり、「人間を大切にしない施設には人は来ない」と、施設経営の基本的な考え方をお話いただき、終わりに「ピンチはチャンス」としたうえで、危機を好機に変えるのが「経営」であり、「法人力」を強化してこの難局に取り組もうと締めくくられました。