平成23年度「社会福祉施設経営懇話会」及び
「経営者セミナー」「賀詞交換会」

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第1部 社会福祉施設経営懇話会

テーマ「3.11 東日本大震災から学ぶ」

社会福祉法人聖隷福祉事業団 〜液状化被害の状況〜
浦安市特別養護老人ホーム 園長 川合 厚志 氏

液状化現象によって起きた地盤沈下・隆起・湾曲・亀裂など、浦安市の被害状況が多くの写真によって紹介された。それに伴い、電気、ガス、水道というライフラインが停止した状況下での震災当日、翌日以降の対応等を述べられた。 災害対策本部を立ち上げ全体の情報集約を行い、対応等を迅速にしたこと。また生活用水を3種類のレベルに分け、手洗いした水をトイレ用水にするなどの工夫を説明して頂いた。近隣にあるディズニーランドからの非常用飲料水の寄付が非常に助かったとも話された。

社会福祉法人緑海会 〜避難状況〜
 障害者支援施設光洋苑 施設長 伊藤 忠 氏

九十九里にほど近い場所にある施設であり、以前体験した地震の際に津波警報が発令されたが、利用者の方々をうまく避難させられなかったという。その後、津波発生を想定した避難訓練を平素から実施しており、施設や職員の車両を使用して利用者を避難させるなど、いざという時に備えていた。 今回の地震では、常日頃の避難訓練の甲斐があって、無事避難をさせることができたと話された。

社会福祉法人ロザリオの聖母会 〜津波被害の状況〜
 専務理事 野口 厚司 氏

震災当日の夜は、利用者と職員で身を寄せ合い過ごしたが建物の中にいることに不安を感じる方もおり、マイクロバスで過ごす方もおられた。 震災直後のライフラインの停止はもちろん、液状化現象によって、道路陥没、地盤隆起、浄化槽浮上等、複数の建物・設備に被害が発生。設備については、効率を考え一極集中管理をしていたが、今回の震災によって、そこにトラブルが発生すると、すべてが利用できなくなる弊害があり、コストはかかっても独立した設備の必要性を感じたという。 法人全設備の状況を網羅した復旧計画一覧表を作成し、優先順位を設定し、計画的に各設備を復旧させていった。相互の助け合いの必要性を考え、仮設住宅生活支援アドバイザー派遣事業を実施、復興セレモニー、福祉まつりの売上金の寄付など行った。

社会福祉法人千葉県社会福祉協議会 〜災害ボランティアセンターの支援活動〜
 ボランティア・市民活動センター 班長 鳥山 啓子 氏

「千葉県社会福祉協議会と市町村社会福祉協議会における災害時の相互支援に関する協定」に基づき行った活動の経緯を述べ、その活動の中で立ち上げた千葉県災害ボランティアセンターの活動について報告された。 千葉県災害ボランティアセンターは、千葉県内の様々な団体が会員となって組織され、千葉県災害ボランティアセンター連絡会によって運営される。 必要に応じて、各被災地の市町村社協が中心となり運営する市町村災害ボランティアセンターの後方支援の拠点として、さまざまな連絡調整を行い、県域の状況把握と情報発信を統括的に行う総合窓口の役割を担い、今回の震災の対応について時系列に説明して頂いた。

第2部 経営者セミナー

テーマ「社会福祉法人を取り巻く環境の変化〜社会保障と税の一体改革・
              地域主権改革社会福祉法人の経営への影響とは〜」

講師:厚生労働省 政策統括官付社会保障担当参事官室長補佐 菱谷 文彦 氏

社会福祉法人への期待 -「新しい公共」を巡って-

現行の社会保障制度の基本的な枠組みが構築された1960年代から今日に至るまでの間に、社会保障制度の前提となる社会経済情勢は大きく変わっている。 人口変化については、1990年では5.1人で1人の高齢者を支える胴上げ型であったが、2005年には3.0人に1人を支える騎馬戦型、2055年には1.2人で1人を支える肩車型の社会構造になると想定される。 非正規雇用労働者の割合が増加しているのも変化の一つであり、1世帯当たり平均所得金額の減少や未婚率の増加など、非正規雇用が与える社会的影響は多岐にわたる。 社会保障費について、平成15年度、国の一般歳出の中で社会保障関係費が占める割合は40%だったが、平成23年度は53%となっており急増している。しかも、その多くが国債発行に頼っており、現在の水準は太平洋戦争末期と同水準である。 将来に不安を感じる人々が増加し、消費を切りつめ、将来に備えて貯蓄するという傾向がみられ、信頼できる社会保障制度を確立し、消費者が安心して所得や貯蓄を消費にまわし、経済成長と好循環がもたらされる社会を作らなければならない。 社会保障・税一体改革において、2015年に赤字半減、2020年に黒字化を目標に設定。消費税率を2014年8月に8%、2015年10月に10%に引き上げ、中規模・高機能な社会保障を目指しながら、財政健全化も同時に達成することを目指している。

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