研修報告

「付加価値を創り出す組織づくり」
~イスラエルで生み出された創造的課題解決手法「アニマル・シンキング」と ビジョン・リーダーシップを融合させる~

【講師】ジョイ・アンド・バリュー株式会社 代表取締役 大江功次氏
【日時】平成25年2月26日(水)10:00~17:00
【会場】バーディーホテル千葉
【参加人数】33名

 まず初めに準備体操を行った。準備体操といっても体をほぐすわけではなく、思考をほぐすというもの。私たちの思考には「スキーマ」と呼ばれる過去の経験を構造化した認知的枠組みによって、癖がついているという。アニマル・シンキングを行う前には、その思考癖に気づくこと、他人は自分にない思考をすること、そして答えは決して一つだけではないと理解することが前提。
 アニマル・シンキングとは動物(生き物)の行動パターンからテーマを照らし合わせ、違う思考方法を探る。自分にないものを、カードを使って新しい考え方をどんどん出していく。カードがきっかけ作りの役割を担っている。カードは大きく10のカテゴリーに分けられ、自分の思考パターンを照らし合わせる。思考の癖・偏りを知り、ないものを他人から得ていくことも出来る。仕事の幅を広げるのに重要なことである。実際にカード使用していると、今まで培っていた常識というものが違う視点から見える。常識が常識として見えず、大きな枠組みでの一つでしかないように感じた。
 何度か研修の中で大江先生から「共通言語にしてください」という言葉が聞かれた。そのたびにグループで話し合い、対象者が知っているだろう言葉でも、その言葉の意味を確認しあうことで、自分の思いと他人の思いの違いの確認をした。これは職場でもありうることで、最初に確認していないと、後に取り返しのつかないことになってしまうこともある。
 ワークショップでは、一定の時間が確保されていたが、カードを使用して案を出す作業は短い時間で進められた。理由として「時間があると過去と照らし合わせてしまう」ということであった。それだけ私たちは、思考の癖や固定概念に縛られていると感じた。

社会福祉法人長須賀保育園 長須賀保育園
中野博之