研修報告

平成28年度 関東甲信越静ブロック
社会福祉法人経営青年会 総会・研修会

【期日】平成29年2月9日(木)~10日(金)
【場所】浅草ビューホテル

【講演1】1日目

 まず初めに、憲法学を専門とされ教育への見識も深い、麗澤大学教授であり、日本再生機構理事長、教育再生実行会議有識者委員でもある、八木英次様より、「社会福祉の大前提~『公助』を支える国民共同体意識とは~」としてご講演をいただいた。
 「公的扶助」や「相互扶助」も国家の存在なくして社会保障はない。という考え方から、「国家」とは歴史的に形成されており、「過去(先祖)→現在(我々)→未来(子孫)」へと歴史や生命が連続しているという事を自覚しなければならない。また、その「国民」であるという事は、その国家への忠誠義務等を負うという事であった。
 今後の日本が社会福祉の持続可能性を持つためには、財源確保と共に、その大前提として私達国民個々が歴史的共同体として国家への帰属意識や貢献意識をもつことが大切であり、これらの歴史的な形成物をどのように継承・発展させていくかは、私達青年の課題であると感じた。

【講演2】

 次に、元東京都知事である猪瀬直樹様より、「この国のゆくえ~青年経営者~」としてご講演をいただいた。スライドには「東京の敵~闇に棲む者は光を当てる事で力を失う~」とあった。ご講演冒頭は、「真相を知ってほしい」との事で、ご自身が東京都知事時代からのお話や、現在報道で騒がれている都議会のバランスのお話があった。また、オリンピック招致のお話から、話題となったエンブレム選定から変更までのお話もお伺いする事が出来た。
 その他、東日本大震災を教訓としたSNS活用の重要性のお話があり、命の大切さや私達福祉を生業とする職業の大切さのお話しがあった。

【講演3】

 講演3は「私の子育て奮闘記~子育て支援について思うこと~」として、元女優 大塚ちか子様よりご講演をいただいた。
 ご長女のアトピー性皮膚炎をきっかけに栄養学を学び、完治に結び付けた経過や、食事の大切さのお話が主であり、直接的な関わりでなく、間接的な関わりでも人を癒せることの再確認ができた。

【情報交換会】

 講演の後は、各都県参加者が集う情報交換会が開催された。各都県の青年会の皆さまとの情報交換は研修会で最も楽しみにしていた時間であり、高齢・障害・保育の垣根を超えた情報交換はもちろん、開催地である浅草ならではのアトラクションが用意されており、盛り上がりをみせた。 その後は、千葉県青年部で浅草の街を散策し、親睦を深めた。

【講演4】2日目

 講演4は、「2020年を見据えて~東京オリンピック・パラリンピックの概要と開催に向けた東京都の取り組み~」として、東京都オリンピック・パラリンピック準備局 矢嶋浩一様よりご講演をいただいた。報道ばかりでの知識しかなかったが、大会開催に伴う経済効果や、雇用創出等、オリンピック開催に向けた取り組みの概要をお伺いする事ができた。

【総会・各都県活動報告】

 総会では、始めに昨年度開催担当県の千葉県より堀口副部会長が、昨年度開催に係る各都県へのご協力の御礼と決算の報告を行なった。
 その後、各都県の活動報告を行ない、地域の実情に応じた運営報告を伺った。
千葉県からも副部会長より、一年間の活動報告及び、今後の目標並びに課題の報告を行なった。

【まとめ】

 4月から新しい制度へと変更され、「今までと同じ行動では通じなくなる」直前の研修会で、各法人の皆さま、緊張感を持って研修会に臨まれていたと感じる。私達、社会福祉法人経営青年会が、これまでの社会福祉法人が担ってきた役割を引継ぎ、そしてこれからの社会に求められる形に変えていかなければならない重要な役割がある事を再認識する事ができた。
 また、関東甲信越静ブロックの皆さまと、沢山の情報交換ができ、非常に有意義な研修会であった。

【最後に】

 私個人としましても、今年度で、入会より大変お世話になっている先輩の卒会がありますが、千葉県社会福祉法人経営者協議会青年部会でも3月に次期役員の改選が行われる予定です。 次年度以降も千葉県の社会福祉法人が盛り上がりますように会の運営に携わっていければと思います。また、卒会される先輩におかれましても、益々のご活躍をお祈り申し上げます。
 最後になりますが、東京都青年経営者会の皆さま、開催に係る、企画から運営までありがとうございました。そして千葉県からご参加の皆さま、大変お疲れ様でした。

社会福祉法人創誠会
渡邊 尚太