研修報告

千葉県社会福祉法人経営者協議会 第1回青年部会研修会
~福祉施設における大規模地震災害対策 基礎編~

【日程】平成28年10月31日 10時30分~17時00分
【場所】バーディーホテル千葉
【講義】
『福祉施設における大規模地震災害対策 基礎編』
~災害対策の新しいカタチ、今日からできる誰でもできる備え~
【講師】フォックスブルー株式会社 早川英樹 様

 今回の研修会は、「阪神大震災」「東日本大震災」をはじめ、「熊本地震」や、記憶に新しい8月に起こった「グループホームへの大雨の影響による浸水での死亡事件」等、近年の日本で起こっている非常災害への対策について研修会を行なった。現在は、児童施設、障害者施設、高齢者施設等の福祉施設や学校等の防災教育及び危機管理・危機対応と災害対策(BCP=大規模災害発生時の事業継続計画)の作成に関わられる等、多方面でご活躍されている、フォックスブルー株式会社の早川様よりご講義頂いた。

 まず、始めに時代は高度情報化社会へと移り変わっていき、訴訟社会やクレーム社会となり、家族や保護者から災害対策を求める声が強くなってきている事。また、地域からも同様に求められている事、等のお話があった。  その為には「まず何をするのか」「何ができるのか」を考え、『今日からできて、誰でもできる』 内容のBCPの策定をする必要があるとの事であった。  また、その際には福祉的トリアージを行なう事の必要性や、地域での避難拠点になる為の様々な方法や、考えられるリスクとその対処方法を伺う事ができた。 非常災害の際には、私達、社会福祉法人の職員も例外なく被災者である為、何が・どこまでできるのか、を精査しておかなければならない。  また、職場内での「安全ゾーン」「危険ゾーン」の周知をして、その安全ゾーンは「小さい」事も認識する事。保育施設での「安全・危険ゾーン」の周知方法には驚かされた。

 私達、千葉県社会福祉法人経営者協議会青年部会も震災の度、繰り返し被災地へ支援に伺っているが、「阪神大震災」を経験され、一緒にいた同僚を亡くされた経験を持つ早川先生のお話は非常に熱量がありました。様々な非常災害対策の話を聞く機会がありますが、今回の研修は経験談が多くあり、時間を超過してご講義をいただいた。大変参考となった。 私の勤務先にももちろん「非常災害対策マニュアル」はあるが、今回の研修に参加し、一部改正どころか全部改正しなくてはならないと感じた。そして、有事の際には地域の避難拠点となれるようなBCPを策定したい。

 引き続いての懇親会でもBCPや社会福祉法人制度改革の話で大いに盛り上がった。 また、今回から青年会新規加入の方が複数ご参加されており、青年部会の活動が良い意味で目立っているのではないかと感じた。 研修会を企画していただいた役員・委員の皆さま、ありがとうございました。

社会福祉法人創誠会
渡邊 尚太