第2回目となる青年部会の研修会は、オンラインによる参加と研修会場での参加によるハイブリット型となる初めての試みとなりました。会場には、株式会社ビーコンラーニングサービス様より2名の講師の方にお越しいただき、セミナーの位置づけとねらいから始まり、DXとは何か、またDX推進の課題や価値について社会福祉を例に御教授いただきました。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の定義として『デジタルの活用により、一人ひとりのニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会づくり』『誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化』とあります。
デジタルトランスフォーメーションと聞くと難しそうに聞こえますが、IT技術の進化により写真や音楽、書類はデータ化され、インターネットの普及により手紙はメールに変わりました。
オンラインでの研修や会議などが普及し始めた現代社会で未来を創造した時に、社会福祉法人では人とデジタルの融合により地域共生社会を目指していくことが重要です。地域包括ケアシステムの構築により利用者に寄り添った質の高いサービスの提供ができ、「住まい」「医療」「介護」「生活支援」等について本人の意向と生活実態に合わせ一体的にサービスを提供できる。またデータを集中管理し共有する事で、人々の働き方に変化が起こり残業削減、時間短縮が進められます。そして同時に「人にしかできない本来の業務」に集中できる環境を整える事で、質の高いソーシャルワークを提供する事が出来る様になります。IT技術を活用し、デジタル技術を業務に浸透させる事で人々の生活をより良いものに変化させ、業務においても既存の価値観や枠組みを覆すような革新的なイノベーションをもたらすものがDXであるとスケールの大きさを感じました。個人的には昭和の時代に感じていた21世紀が近づいて来たと感じる学びのある内容でした。
またDXに向け、実際に業務のデジタル化を実践されている社会福祉法人佑啓会里見吉佑氏より実践例をお話し頂きました。プロジェクトチームの立ち上げや人材育成、そこに至るまでの苦労など、エピソードを交え聞く事でとても身近に感じる事が出来、大変実りのある研修となりました。
社会福祉法人 千草会
鈴木 徹生