令和5年度第1回目の青年部会研修会は、「災害体験による防災〜いざという時の危機対応を考える〜」と題し、災害時や有事の際に想定される事象をグループに分かれ、疑似体験をしました。昨年度まではオンラインなどを駆使しながら、様々な形で研修を企画して参りましたが、今回の研修は「体験型研修」ということで、参集型による研修とさせていただきました。当初、参加人数や場所の設定などを心配していましたが、おかげさまで50名の参加があり大盛況となりました。
さて、近年各地で地震や台風など様々な自然災害が発生し、時に想像を越える被害をもたらすことが多くなり、各事業所でも事業継続計画の作成をされていることと思いますが、今回の研修では、災害時の疑似体験が大きな目的でした。
研修内容は、1グループ6〜7名に分かれ、ひとつの仮想施設を運営するゲームです。災害時に起こり得る事象が書かれたイベントカードを使い、カードに記された問題をグループで解決していくというもので、今回の設定は一般的な高齢者入所施設でした。
間取りと現在の部屋の使用状況などが書き記されている施設の大きな見取り図が各グループに用意され、読み手の読み上げるカードに書かれた内容がとても現実的で面白く、実際の災害時に起こり得るかもしれないことが書かれていたのが印象的でした。実際ゲームを開始してみると次から次へと起こる問い合わせやイベントの対応に追われ、いつの間にか皆さんが夢中になり、実際の有事の慌しさが体験できたのではないかと思います。
体験した感想は、参加された多くの方々が施設長をはじめ、施設の中枢を担う方々でしたので、皆さんの手際の良さや発想の豊かさ、機転の利かせ方など大変勉強になりました。また、初対面の方と行うチームワークや、各々が自然と役割を分担し協力する姿に大変驚かされました。
実際の災害時に想定外のことが起きるのは当たり前と頭では分かっていても、今回の体験により見落としていることが多いかもしれないと考えさせられる研修でした。
社会福祉法人千草会
鈴木 徹生