研修報告

令和6年度 第3回 青年部会研修会
次世代型の福祉はそこにある~未来の福祉経営を見つけるヒント~

【期日】
令和7年3月7日(金)13時30分~15時45分
【場所】
千葉県社会福祉センター 2階 研修室C
【講師】
社会福祉法人愛川舜寿会
理事長 馬場 拓也 氏

 令和6年度第3回青年部会研修会は、福祉の未来を担う我々が福祉の新たな視点の必要性を理解し、実践的なアプローチを学び、福祉の現場で新しい可能性を開くきっかけとなるように、神奈川県愛甲郡相川町にある社会福祉法人愛川舜寿会の理事長 馬場拓也氏を講師にお招きして、「次世代型の福祉はそこにある~未来の福祉経営を見つけるヒント~」と題し、研修会を開催致しました。

 馬場氏は、デイサービスにおける支援の在り方を考えるうえで、「ホスピタリティ」とは異なる「Care(ケア)」とは何かを考えさせられる機会があり、「Care(ケア)」とは“気にかける”ことと気付いたそうです。また、2代目の理事長として取組んだ“理念づくり”や理念に基づく取組み等をご講義頂きました。

 社会福祉法人愛川舜寿会の理念である“共生・寛容・自律”には、“共生”多様性を認め合うこと。“寛容”許し受入れる(人を傷つけない為に許すこと)。そして“自律”個を尊重する内面的自立の意味があるとのことでした。また、VISION“社会をやさしくする”には、地域の人々とCare(ケア)を起点としたコミュニティを再構築し、社会をやさしくする。という思いが込められているそうです。理念やVISIONに沿って実践することで、地域のお祭りでは、外国人と認知症高齢者、子供が一緒に楽しむ開かれた場所が実現できたそうです。また、2016年には「地域との距Reデザインプロジェクト」の一環で特別養護老人ホームミノワホームは、外壁があることで地域の中にありながら少し隠された存在であった為、「福祉を町の風景にする」をテーマに地域の人々とともに生き、助け合う環境は作れないだろうかと、壁を取り壊して食事ができるデッキやパーゴラ(藤棚)を設置したそうです。その結果、入居者と地域住民との多様な交流が生まれているそうです。この取組みを通して、デザインだけでなく空間を変えることで行動変容が起きると実感したとのことでした。

 また、地域住民に長く親しまれていたスーパーマーケットが閉店し、地域のコミュニティがなくなってしまうという課題に対して、今までの地域活動を通じて得た知識や技術等を活かして、スーパーマーケット跡地を利用して、春日台コロッケや洗濯文化研究所(洗濯代行サービス)、寺子屋、コモンズルーム(地域交流スペース)、障害福祉サービス、高齢福祉サービス等を開設して「春日台センターセンター」として運営しているそうです。現在も様々な課題はあるが、福祉施設の新たな役割として取り組んで行くとのことでした。

 このような先駆的な取組み事例をご紹介頂き、地域との関係性や可能性を考えるきっかけになりました。また、地域の取組みにおいて、多様な方々との関りや協力を得ることも必要と再認識しました。本講義の中で、地域を見る際は「虫の目と鳥の目をもって町を気にかける」ことが必要であるとの言葉が印象的でした。

社会福祉法人 南生会
中澤 信人